【タンザニア】Day3~RongaiRouteずぶ濡れの行進~【キリマンジャロ編】

2023.12.30

タンザニアではここ最近毎晩のように停電が起こっているらしく目覚めると回していた扇風機が勝手に止まっていた.ホテルの朝食を食べに屋上へ上がるとそこには雄大なキリマンジャロがそびえていた.今からこれに登るのかと思うとワクワクが止まらない.

赤道直下というのに雪を被ってるのは異様に感じる.
朝食は簡単なトーストとフルーツだけだった.

8時に迎えに来ると言っていたロブレスは15分遅れでやってきた.最初昨日お金を払って逃げられたのかもしれないとkyoニキと話していたが杞憂に終わった.これがタンザニア時間なのかもしれない.迎えの車は厳ついホイールを履いたハイエース.これでMoshiから90km近くも離れたRongai Gateへと向かう.今回私たちは数あるルートの中からテント泊のRongaiルートを選択したため北から南へキリマンジャロを縦断する計画である.

ハイエースはノンストップに進む…と言う訳ではなく途中で人や物資をちょこまか拾っていく.道中我々も補給食を買えということでスーパーで降ろされてチョコやらナッツやらを購入.あれ…こういうのってツアー料金に含まれてないのって思ってしまったが1000円以下なのでまあ目を瞑ってやることにした.実際我々はチョコバー一つとして日本から持ってきてなかったので丁度助かった.

こんなスーパーでもクレジットカードが使えた.昨日怠けて両替しなかったので有難い.
生肉を調達する.常温で持ち運んで大丈夫…?
意外なのはどこまで走ってもかなり状態の良い綺麗な舗装路が続いていること.

ハイエースは途中で道を逸れグングン標高を上げる.ちょうど標高2000mで車は止まって車から降ろされた.どうやらここから歩き始めるらしい.聞いていたRongai Gateなどはなくただの東屋しかない.ここでランチボックスも渡された.好きな所で食えとのことだったが腹ペコだったのでほとんど平らげてしまった.あらかたご飯を食べ終わったところでいよいよ登山スタートだ.

明らかに重そうなプロパンガスの缶とか運びたくないねぇ…
ランチボックスは無骨な感じ.チキンは美味かった.

初日からそれなりにタイトな日程なので序盤から飛ばしていく.とはいっても勾配はほとんどなく田んぼのあぜ道や林道のような道で楽勝だ.先頭はガイドのロムリーが引っ張ってくれるが我々がシャキシャキ歩いているのを見てたまに後ろを振り返ってくるくらいだった.ロムリーは47歳でもう何度もキリマンジャロへ登っているというベテランらしい.頼もしい限りである.

キリマンジャロの裾野は日本の原風景と共通する空気管が流れていた.

しかし時々変わった固有種も見られたりして異国を歩いていると実感する.

レッド・ホット・ポーカー

2時間程でSimba Campに到着.通常日程ならここで幕営らしい…流石にそれは緩すぎるでしょ.前進あるのみである.こういうチェックポイント毎に国籍や名前等の情報を書く受付を通過する必要があるらしくここでも記入した.

キリマンジャロメジロがいたが撮影できず.

ここからしばらくすると植生が大きく変わってきた.草木の背丈は人より高い程度に変わり,場所によっては雷で黒焦げに燃えたWild Fire跡が目立つ.

そして天気がずっと悪い.出発時点では曇り程度だったが山が近付くにつれてポツポツ降り始め,次第にしっかり本降りに変わってしまった.私は防水機能のないトレランシューズで来たので速攻でぐちょぐちょになってしまった.ガイド達はポンチョを駆使して荷物も濡れないようにしていて流石だと感じた.一方私はレインだけなので荷物は防水バック以外のものは全てウェットに.うーーん…初日から先が思いやられる.こうなるともう黙々と登るしかない.Simba Campから先はガイドを追い抜いてスタスタ先行しているとPOLE POLEとスピードダウンの要求が飛んできた.話によるとまだポーター達は後方にいるとのこと.てっきり先を行っているものだと思い込んでいた.

ロブレス(左)とロムリー(右)

徐々に標高だけは上がってきて標高3450mの2nd Cave Campに到着.雨で濡れたことも相まって止まるとめちゃくちゃ寒い.当初の計画ではここで幕営する予定と伝えていたので我々もその気だったがガイド達はまだ前進するつもりでいる.どうやらこの先の3rd Cave Campまで進むらしい.まじですか.しかし初日の処女高が高い程順応もしやすいので有難いので,特に断ることはしなかった.

キャンプ地の名前通り2nd Cave Campには洞窟があってそこが天然のシェルターだったのでそこでひとまずポーター達を待ちつつ休憩する流れとなった.

もうすでに各パーティーはテントを張った後でみんな中に籠っているようだった.
ポーター達がやってきたので再スタートだ.体が冷え切って寒いので動いた方が暖かい.

ここからはポーター達を抜かさないペースでゾロゾロと行進する.草木は疎らになり始め辺りは荒涼としてきた.晴れていれば確実に前には山が見えているはずなのに見えなくて悔しい.あるのは真っ白なガスだけである.

それにしてもポーター達には頭が上がらない.我々のメインザックだけでなく,テントや食料なんかを分担して同じペースで歩いていくのである.挙句の果てには頭だけでバランスを取っているポーターもいてびっくりした.しかも足元は相当使い込まれたヨレヨレの靴である.なんかもはや申し訳なかった(笑).

器用に頭だけで荷物のバランスを取る
一番山が見える状態でこれだった.キリマンジャロがこれほどガスる山とは思わなかった.

雨は降ったり止んだりを繰り返していたが気持ちが上がってくることはなく一日目は終了.3rd Cave Campに着いた時にはもうほぼ日の入りの時間.どうにかギリギリ明るいうちに着いて良かった.ここにも洞窟があり,私たちはそこで着替えて待っていろとの指示を受けた.その間男たち総勢6人でテントの設営.そして調理に移行する.本当に申し訳ない気持ちでいっぱいだ(笑).

雨の中テントを建てる男たち.

晩御飯にはシチューを用意してもらった.冷えた体に温まる料理でとても美味しく全て完食した.食前にはコーヒーやポップコーンまで用意してもらい,至れり尽くせりだ.食後は明日の打ち合わせをして早めに眠りに付いた.

昼間のお肉だ…
この山行中で一番美味かった.

行動食(チョコ/カシューナッツ/水):Tsh16000(=930円)

6:45起床
7:00朝食
8:15ピックアップ
12:30登山スタート
14:10 Simba Camp
16:45 2nd Cave Camp-17:15
18:45 3rd Cave Camp

終わり

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