【レビュー】冬山でPROTON LT HOODYの保温性能が素晴らしい件【ARCTERYX】

化繊インサレーション.これは化繊綿で作られた保温着の総称である.近年は素材の機能性が進化したこともあり,冬の保温着にはダウンジャケットよりもメリットが多く注目が集まっている.冬でも活動する山屋の私としてはこういった化繊綿のジャケットがどうしても欲しかった.選ばれたのはアークテリクス(ARCTERYX)のプロトンLTフーディ(PROTON LT HOODY).今回はこのジャケットを購入して2年が経過したのでその性能と魅力をレビューしようと思う.

概要

私はBlackのSサイズを購入した.

プロトンLTフーディの位置づけとしては軽く先に触れた通り,化繊インサレーションジャケットの一角を担っている.他にも同社からは代表的なアトムARやアトムLTを始めとした様々な化繊インサレーションが展開されているが,このプロトンLTフーディの特徴は保温性のみならず通気性も重視している点に他ならない.

通気性のある保温素材を使用したプロトンLTは、山で激しく動くときのウェアとして開発されました。運動量の多いときでも体が暑くなりすぎず、体温を常に最適に保ってくれるミッドレイヤーとして機能します。高通気性インサレーションウェアには、余計な熱と湿気を発散させる機能が必要。それは通気性の高い生地と保温素材の組み合わせによって実現します。表地のフォーティアス™ エア 20 は、非常に通気性が高いことに加え、他に類を見ないほど耐摩耗性が高く、摩耗試験では業界基準の60倍以上の耐久性を示しました。保温素材のコアロフト™ コンパクト 80 は、ストレッチ性にも優れています。着るだけで体になじみ、着用したままアクティビティに集中できます。ノンスリップジップ™ 採用で、メインジッパーが自然に開いてしまうのを防いでいます。保温性のあるフードはヘルメット対応。身につけたままアクティビティに集中できます。

アークテリクスHPより引用

ちなみに基本的な性能や仕様は2年経過しても変わっていないので安心して欲しい.

重量

Sサイズを実測すると371.5gだった.この重量そのものはさほど問題ではない.この手のジャケットは当然保温性の高いものほど重くなる.

着用感

身長172cm,体重58kgの痩せ型体型の私でSサイズはこのような着用感になる.流石に規格を海外に合わせているだけあって日本のMサイズ相当といった感じだ.着心地は最高の一言.アークの十八番の立体裁断のお陰で着ていて全く突っかかりがない.ピチピチでもなければ,ダボダボでもない着心地には驚いた.是非とも一度試着してから購入されることをオススメする.

ちなみにフードは自立し,シルエットが美しいのも気に入ったポイントだ.

金峰山にて(1月)

温度域

遠見尾根にて(3月)

ずばり!!プロトンLTをアウター,中にベースと薄いミドルを着用する場合を考えると無風の条件下では-15℃~5℃くらいだろう.(ちなみに風が吹けば風速1m/sで体感温度が1℃下がる)

山で着用できるのは降雪前の10月くらいから雪解け前後の6月くらいまでだろう.気温がゴリゴリに低い場合はハードシェルを羽織ることになるし概ね冬季の温度域はカバーしてくれている.逆にプロトンLTを着て行動していると汗が噴き出てくるかどうかの気温は5℃前後といった感じだ.冬山においてこの汗は死活問題となり得るので必要以上の保温性能は必要ないのだ.そういう意味で適度に通気性を確保したプロトンLTは最高の選択と言えるのではないだろうか?

塩見岳にて(12月)

プロトンLT VS アトムLT

ポイントは冬山でどれだけ行動するか?ということ.常に動き回るのならプロトン一択だし,平常時の時間が多くなるBC設営でのテント泊,小屋泊ならアトムの方が優位だろう.私は泊装備ではどの道持参するであろう別の保温着でデメリットを賄える点を鑑みてプロトンLTを選択した.

対して私の山仲間はアトムLTを選択.彼は私よりも活動時の寒さ耐性が私よりも高く,行動中に着るミドルを一着少なくできるという狙いがあったようだ.

プロトンLTかアトムLTか…試着なしにはこの対決は中々決着がつかないだろう.

薙刀山にて(3月)
野伏ヶ岳にて(2月)

蛇足ではあるが,街での着用を考えた際には日本海側の降雪地域や北海道に住んでいるならアトム,その他の地域ならプロトンを私は選ぶと思う.というか…国内ではオーバースペックすぎる極地探検用のダウンを街で着ている人もいっぱいいるので好きなのを買えばいいとうのが本音だ(笑).

まとめ

以上,アークテリクスのプロトンLTフーディの紹介でした.アクティブな山行をされる方には断然オススメです.保温性と通気性のバランスが良く,アウターとしてもミドルとしても使え,着用できる季節も長いのが素晴らしいです.

悪沢岳にて(11月)

終わり