【白山】野伏ヶ岳でちょっと雪洞泊してきた(2days)

2021.2.13-14

数週間前までかなり積雪があり頂上目前に時間切れで撤退した報告が多数上がっていたがいざ入山するとトレースも多く,雪もグサグサで拍子抜け.どパウの中激ラッセルを覚悟していたが思いのほか楽勝に登頂してしまった.

時間もかなり余り,予定していた雪洞はかなり立派な仕上がりになった(笑)

標高データが上手くとれてなかったので今回は画像で…

目次

野伏ヶ岳へ

始めは林道からスタート.当然この林道が除雪されているはずもなくもっさり積もっている.曲がりくねった林道を進むより所々直登してショートカットを図った方が効率がいい.始めはアイゼンで歩き始めたがズボズボと踏み抜くので早々にワカンに兵装転換.

ワカンで急斜面を直登する人
直登アニキ

林道区間が終わると牧場跡地に出る.広大な雪原はどうやらスノーモービル天国らしいが幸いなことに今回は遭遇することはなかった.

和田山牧場
正面に野伏ヶ岳を捉える.が…ガスの中

本格的な登り突入する前に余計な荷物をデポ.

野伏ヶ岳へ登る一般的なルートは「ダイレクト尾根」と「北東尾根」の2本.今回はトレースの濃いダイレクト尾根を選択.

ブナの森をかき分けていく

登りはそこそこハード.一気に標高を稼ぐので息つく暇もない.相変わらず天気は変わらないが嘘のように暖かく5月の残雪期を彷彿させるほど.寒がりの私がビブパンツにTシャツでいたほどだ.

積雪期にしか登れないとはいえこの気分の高揚感は百名山級.
野伏ヶ岳南面.この滑ると楽しそうだが,日当たりが良すぎて悪雪の場合が多いとのこと.
目指すものがないというのは寂しい.ガスに巻かれた時の道迷い防止に吹き流しを設置しながら登るおじさんがいて勉強になった.

頂上には標柱もなくなんとなく寂しいが無事に登頂.

ガスより下で休もうとなり速攻で山頂を後にする.

写真左に大日ヶ岳がそびえる.
今後滑走予定の斜面.雪崩の走路になっているので日を選びそうだが当たれば最高だと思う.

ダイレクト尾根の下山も終盤.時刻もちょうど昼過ぎになり気温はさらに上昇.登ったときよりも雪は状態悪くなってしまった.挙句の果てにはローリングエスカルゴ(仮称)が転がってくる始末.

こんなのに轢かれたらひとたまりもない.

雪洞ゆるキャン△

雪洞が野伏ヶ岳が正面に見える位置に作ることにした.

帰ってきたらガス取れてるよ(笑)

気温と雪質を鑑みてセオリーとされる急斜面での雪洞は危ないだろうということになり,高さ5mくらいの小さい丘の緩斜面に掘ることに.

積雪は流石に豊富でどこも2.5m近く積もっている.水平方向にも3m以上あったので問題なく作れることが分かった.

プローブで積雪深を確認
プローブで積雪量を確認.

雪洞作りで使う道具はシンプルでスコップとスノーソーのみ.スノーソーに関しては枝打ちようののこぎりを代用しているがこれで全く問題ない.

スノースコップとスノーソー
BCAのB1 EXTとシルキーのゴム太郎

13時頃雪洞作りスタート!!

緩斜面故,堀始めはかなり大変.とにかく底を掘っていかないと全く掘り進めない.急斜面に雪洞を作るのがセオリーというのがよく分かった.

作業スペース的に一人が限界で始めは見守るしかない.効率的な雪洞の作り方勉強しなきゃ!!

適宜スノーソーも使いながら掘り進める.雪に刃を入れるだけで各段に効率がアップする.

スノーソーがないと固い雪は貧弱スコップでは全く歯が立たない.

深くなればようやく2人体制で作業ができるように.一人が中で掘り進め,もう一人が雪をかきだしていく.当然中は腰が痛く疲れやすく後退しながら掘り進める.

一人で雪洞掘るのは時間かかり過ぎて無料ゲー.

そして16時過ぎにようやく完成!!実に3時間そこそこの労働でした.今後,雪洞作りの時間の基準にできそうだけど普通はどれくらいで完成するものなのだろうか?

大きさは幅198㎝・奥行140㎝・高さ115㎝と一晩寝るには無駄に広く,豪華になってしまった(笑)

階段も付けてよりラグジュアリーに?雪洞の目印にプローブをぶっ刺しておいた.

晩飯を食べ終わるともう夕暮れ.なんやかんや余って仕方がないと思っていたがちょうどだった.
暗くなると雪洞内の明かりが煌々と輝く.

雪洞内はもはやホテル.これがゆるキャン△ってやつか!!雪洞作りの労働とその出来に惚れ惚れして写真を撮りまくった.

雪洞内で熱燗をすする幸せ♡

後は帰るだけ

雪温度=室温となる雪洞だが夜中もまさかの外気温の方が高く今回は雪洞の中の方が寒かった.とはいえ至極快適なまま朝を迎えられた.

準備が終われば後は帰るだけ.

終わり