2023.3.16(木)
ツーリングも折り返し．後は無事にポカラまで戻るだけだ．来た道を帰るだけでは面白くないので，谷を挟んだ北側のダートを通ってカグベニ経由で帰ることにした．昨日Gyu La周辺を歩いてみた限り，バイクでもワンチャン走れそうだと思ったが下から上がる道はこの有様でクラシックでは歯が立たなさそうだった．本格的なオフロードバイクであればこの辺りの荒野は縦横無尽に走り回れるに違いない．
辺鄙で何もない場所かと思えばJhongという小さな集落を通過する．村の雰囲気は外人がほぼ来ないからか，鄙びた感じではあるがこれが従来の景観なのだろう．
ゆるゆるとした巻き道の下りが続く．クラシックでも問題なく走れるがわき見をしたりコントロール不能となれば谷底行きなので油断はできない．法面のようなものはなく斜面を掘削しただけの荒削りな道なので落石も多いに違いない．
うだうだと写真ばかり撮っていたのでわずか数キロの道を進むのにかなりの時間がかかってしまった．果てには唯一歩いていたトレッカーに抜かれそうになる始末．丁度お昼時だったので腹ごしらえをしてから帰ろう．今日どこまで降りるか予定は決めてはいないが宿は点在していたので気は楽だ．
Jomsonで念のため給油するのにおばちゃんの経営する油屋に寄ったが在庫がもうすぐ底をつくとのことで満タンにはできなかった．ムスタンの往復となると麓からガソリンを積んでこないとタイミング次第では往生しそうだと思った．
どうしてだか分からないが行きしなでは止められなかった検問所で2回程ストップがかかる．パスポート，ACAP，レンタルバイクのおっさんの車検証？を提示し，行先がポカラですと伝えるとすんなり通してもらえた．免許証がどうのこうの言われないので本当に適当な国だと思う(笑)．
順風満帆で快適に帰れるかと思っていたがトラブルは突如としてやってきた．kyoニキのバイクのクラッチワイヤーがプッツリ切れてしまった．正直これでは走れる余地はない．参った．しかも例の道路拡張で落石処理待ち渋滞の起きるややこしいエリアでだ．
たまたま持ってきていたラジオペンチや養生テープでワイヤーを引っ張れるようにしてみたが，上手くいく訳はない．そこで苦肉の策ではあるが(クラッチを切らず無理やり)ニュートラルに入れた状態でエンジン始動．自分が全力で押し出してスピードが乗ったところで2速に(クラッチを切らず無理やり)入れるという方法をとることにした．
始めは途方に暮れていたがkyoニキのスキルが高かったこともあってか上手くいき，整備工場のあるBeniまでの38kmを3～4回の押しがけで走り切った．一時はどうなるかと思ったが事なきを得た．
しかし災難は再び降りかかる．今度は私のバイクがBeniの25km程手前で後輪がパンクした．なーんか後ろのグリップが効かずに流れるなと思ったらこの有様だった．しかし国内でも空気の抜けたタイヤで100km近く走った経験もあり，スピードさえ出さなければどうにか運転できることは分かっていたのでスピードを落としてノロノロと運転．道中道が悪くて水たまりに何度が突っ込んだ際はヒヤヒヤした．
というわけで2人そろってどうにか暗くなる頃にBeniに辿り着き速攻でピットイン．ダートの蜜の味の側面を垣間見た気がする．山奥でなくて本当に良かった．Beniにバイク整備工場は数軒あり，事情を説明するとすぐに作業に取り掛かってもらえた．こういう道で日常なのか作業はかなり手馴れており，ものの1時間程でどちらも治してしまった．これほど有難いことはない．工賃はめちゃくちゃ安かったのでチップも渡すことにした．
Beniのホテルに入って飲んだ酒とシーシャがめちゃくちゃ美味かった．あまりにも刺激的な一日となった．
3.16
6:00起床
8:25出発
12:00カグベニ 12:30
14:30滝
16:30タトパニ
18:00ベニ
今日の収支(100Rs=100円)
ミルクティー60
チョウメン250
ガソリン 2L 420
ガソリン 3.8L700
パンク修理 750
チップ 500
宿(ベニ) 750 割り勘
モモ 90
ダルバートチキン 400
シーシャ 350
ネパールアイス 500
ミルクティー 90
トースト 150
∑Rs5010
終わり
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