2023.3.15(水)
目覚めると昨日の雨が嘘のように消え、すっきりしたヒマラヤが目に飛び込んできた.今日はいい日になる.そう確信した.
朝飯の炒飯を胃にかきこんだらチェックアウト.すぐに出発だ.かなり冷え込んでいることもあってシートは凍っている.クラシックのセルを回しても中々一発ではかからない.そういえば酒屋の親父が高所ではしばらくアイドリングしないと調子が悪いと言っていたのを思い出した.
Jomsonの街の出口のチェックポストを抜けると家一軒すらない.広い河原沿いの荒涼としたダートが奥へ奥へと延々と続く.それなりに交通量が多い道ということもあって走りやすいダートだ.どこもかしこも絵になってその都度止まって撮影会.全く進まない(笑).
河原沿いの道はMustang方面とMuktinath方面に別れた.Mustang方面へはここから先に100㎞以上続き,果てには中国へと抜ける.浪漫の塊である.いつしか走ってみたい.しかしMustangへ行くにはガソリン的な制約もあるがそれ以上にパーミッションが必要となって中々行き辛いのだ.Mustangまでの道路も近い将来舗装されてしまうに違いない…
後ろ髪を引かれながら進路をMuktinathへ向ける.河原から徐々に標高を上げるつづら折りの道を進む.なんと途中から舗装路に変わった.マジすか.とはいえ走りやすいのなんの!トロンパス方面も見えてきて最高に気持ちが良い.嗚呼来て良かった.
JomsonからMuktinathまでは距離的にはかなり短い.歩けば一日かかるがバイクなら一瞬だ.こんな所に街があるのかと思っていたが山腹に突如大きな村が現れて驚いた.しかも電線まで通っている.Namcheもそうだったが4000mに近い標高で快適に暮らせるインフラがあるのは本当にすごい.
少し朝が早いが今日の宿を決めてしまおう.バイクを途中で置いて歩いたお陰で西洋人ホイホイな宿を見つけた.宿の建物の造りにすごい惹かれたのでここに決めてしまおう.部屋は開いてなかったのでしばらくテラスでお茶をしつつ待った.
その間,フランスから来た男女二人組のハイカーと軽く談笑.どうやらアンナプルナサーキットを反時計回りに歩いてきたらしい.ハイライトとなる標高5400mのトロンパスは積雪もあったらしいがチェーンスパイクなしで歩ける程度とのことだった.ツーリングの日程をプラスアルファ一日設けていればトロンパスに行けたと思うと惜しいことをした.
Muktinathは街の観光…というような場所ではない.そしてここが車道の行き止まりの街と思われがちだがそうでもない.Muktinathから外れた北のエリアにも無数にオフロードやトレイルは走っている.この先はネットにもほとんど情報がなく全くの未知の領域だ.しかしこちらには事前にダウンロードしたオフラインマップや下界で買った紙地図がある(Googleマップでは太刀打ちできない).今日はkyoニキのリクエストだった標高4000mを超えることの出来るGyu La(4077m)を目指してトレッキングに出かけよう.
トレッキングルートとして一応確立しているのかGyu La方面を示す看板を発見した.付近のスペースにバイクを置いてトレッキング開始だ.
エベレスト街道を離れてしばらく経ったからかもう高度順応の恩恵はない.ほとんど標高は上げないようなゆるゆるトレイルだが歩けば息が上がる.しかし小一時間もすれば標高4077mのGyu Laに到着.峠は風が強く,タルチョがなびいていた.
標高を上げたり先に進んだりしようと思えばいくらでもネタはあったがここらが引き際だろう.大人しくバイクに帰ることにした.何より風が強くて冷たいので宿でさっさと茶をしばきたい.帰る分には足取りも軽くあっという間にバイクデポ地点まで戻ってきた.
遅めのお昼にはやはりダルバート.帰ってから見返すと貧相だが,美味い美味いと言ってペロリと完食.ダメ押しでアップルパイも頼んだ.
ダラダラ写真を見たりSNSをしたりしてるといつの間にやら晩飯の時間.ヤクバーガーを頼むとパサパサのチャパティに挟まれた謎肉ハンバーグが出てきた.これはイマイチ…
今日の収支
※1Rsはほぼ1円
・アップルシナモン:Rs150
・ダルバート:Rs400
・アップルパイ:Rs400
・晩飯(ヤクバーカー):Rs850
・コーラ:Rs250
・朝飯(アップルパンケーキ):Rs450
・レモンティー:Rs100
終わり
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