2023.3.1(水)
今日はようやく先へ進める.考えた末,Pangboche(3950m)まで行くことにした.今日も朝から炒飯…同じものばかりになってきたが動くことを考えるとこれ以外ない.
支払いを済ませ意気揚々とスタート.朝が早いと歩いているのはポーターだけだったりするので清々しい.Namcheから先へはしばらくアップダウンのないトラバースが続く.目の前には世界4位のLhotse.後ろはKongde Ri.
トラバース区間が終わるとしばらくは樹林帯だ.展望はないが樹林帯だとなんとなくホッとする.Tengbocheへの登りの前でチェックポストがあった.今日は軍人が仕事をしてしっかりTIMSを見せていけの合図.奴らは銃を下げているので怖いのなんの.
ここの樹林帯の登りは高低差600mあり祖母は昔ここで高山病になったらしい.けどよく考えてみれば昨日3800mで何もなかったので恐らく大丈夫.歩幅は1.5足分とピッチをめちゃくちゃ細かく,Vo2Max手前の出力で登って行く.何だかんだで500mUP/h.ゆっくり歩いているつもりが意外と速く登ってしまった.
Tengbocheについてしまえば試合終了!もう今日はほとんど登りがない.嘘だろ?!物足りないにも程がある.お散歩気分でゆっくり歩いても処女高をそれなりに抑えておかないと高山病になりかねないのではしゃぐにはしゃげない.
とはいえ高山病に対しては無知なので慎重に歩こうと決めていた.多分私はNamcheからDingboche(4410m)まで一日で行っても問題なかったかもしれない.実際行けば高山病になっていたのだろうか?
私はメイドインアビスについて考えていた.メイドインアビスというのはアビスという大穴に深く潜っていく探掘家の少年少女の冒険譚だ.アビスは下へ潜る分には問題ないのだが,上昇する際には上昇負荷がかかり,普通の人は原型を留めない姿になってしまう不思議な力が働いている.
ある意味この空気の薄さは我々人にとっての上昇負荷であり,どこまで耐えられるのか…そう思うとやはり8000m級の山の環境はこんな荒涼とした土地に来ても全く想像が付かない.
当初暇なら暇で高度順応にアマダブラムBCの方に行ける所まで遊びに行こうと思っていた.Pangbocheならそれが可能なのだ.しかし案の定昼を過ぎるとガスガス(笑).これでは行っても仕方がない.どうようしようもないのでロッジでゴロゴロすることに切り替えることにした.
夕方になると欧米人の団体2組が押し寄せてきた.くっそー.今まで一人の快適空間だったのに.団体の欧米人の行動を観察していると何というか…傍若無人というか.好きにはなれない感じだ.宿の親父もめんどくさい注文に対して険しい表情.分かるぞ親父.
何となくだが空港のあるLukla以北,日本の富士登山に似た居心地の悪さを時折感じる.展望は一級品なのだが,やはりクラッシクルートの素朴な雰囲気は完璧だったと言う他ないだろう.
居間にいても仕方がないので飯を食ったら部屋に戻って寝ることにした.毎日10時間以上は寝てるので健康そのものだが寝て時間を潰す生活もそろそろ飽きてきた.明日も行程は短いので似たような過ごし方になるだろう.
目次
今日の収支
※Rs1はほぼ1円
・コーラ:Rs250
・トイレットペーパー:Rs200
・宿(View Point Lodge):Rs500→Rs0何故かタダに
・ミルクティー:Rs200
・アップルパイ:Rs500
・晩飯(ダルバート):Rs600
・ホットチョコレート:Rs200
・朝飯(炒飯):Rs600
・水:Rs200
∑ Rs2750
行動記録
5:50 起床
6:30 朝食
10:20 Tengboche
12:00 Pangboche着
18:00 晩飯
終わり
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