Day1 蒙古着弾!
2024.8.10
何もないユーラシアの草原をバイクで駆け抜ける。かなりハードルの高い遊びのように感じるが実はそうでもないことが分かった。モンゴルへ飛ぶしかない。モンゴルの首都ウランバートル(以下UB)へは関空から直行便で4時間・お盆で往復12.7万円。こんな条件の良い国に何故もっと早く気付かなかったのだろう!
飛行機に乗り込み機内食を食べてうつらうつらとしているとあっという間にモンゴルはチンギス・ハーン国際空港に到着。イミグレも何も聞かれず楽勝。ビザもなくお手軽に入国できる国は貴重でありがたい限りです。
入国すると夜中の0:00頃。この空港はUB市内から近かった旧空港から移転された新空港であり、UB市内から50kmも離れている。これから市内まで行くと1時間はかかる上に朝の初動がかなり遅れてしまう。そのため初日は空港泊を選択した。
両替を済ませたら寝床を探して空港内を散策。ATM、24時間のコンビニ、両替屋さんと基本必要なものは揃っている。両替屋も深夜着で閉まっていないか心配だったが問題なく開いていたので4.5万円程両替。朝飯用にサンドイッチも購入して万全な体制。
2F出発ロビーに行くとこれまた空港泊のために設置したのかと思ってしまう程快適なベンチを発見!他にも大勢空港泊をしていたのでここで一眠りした。
Day2 ツーリング開始!
2024.8.11
深夜便が少ないこともあり空港内は静かな時間が続いたが4:30頃から次第に人が多くなってきた。太陽も上り明るくなり流石に寝れなくなってきた。予約していたレンタルバイク屋が開くのが朝8:00。それまでかなり暇で時間が流れるのがやけに遅かった。
程ほどの時間でタクシーを手配。この国でもそうだが空港~市内まではかなり高い金額を払わないと脱出できない。交渉の余地なくFIX Price10万MNT(約4600円)をカウンターで支払い空港を後にした。
予約していたレンタルバイク屋のCheke ToursはUB市内から少し外れた郊外にある。一見ここがレンタルバイク屋か?と不安になる未舗装の郊外の住宅地に降ろされた。
時間になると固く閉ざされた門が開き、Chekeさんが出迎えてくれた。なんと敷地内には建屋の他にゲルが鎮座していて事務所になっていた。ここで一通りの説明を受けてサインと支払いを済ませる。基本的には何かあってもどうにかしてバイクとともに戻って来るべしという趣旨の内容が記載されている。
レンタルで貸し出してもらえるのはバイク本体、ヘルメット、工具を含むパンク修理キットで至れり尽くせりだ。私は日本からツーリングバッグを持参したが容量が少ないのでパニアバックをオプションで借りることにした。
今回の相棒のバイクは中国のShineray200だ。このメーカーだと地方に行ってもパーツが多く不足のトラブルに一番対応しやすいとのことでChekeさんが採用しているらしい。
たまたま私はまっさらの新車をレンタルさせてもらえることになったので至れり尽くせり。慣らし運転もあるので300km程度でエンジンオイルを変える必要があるのでエンジンオイルまで持たせてもらった。
下記はChekeToursのホームページ。モンゴルツーリングについてかなり詳細に記載されていて不明点の多くをここで解消できる。Chekeさんへの問い合わせもレスポンス早く安心。
バイクは13€/day
パニアは3€/day
現金支払いのみ。レンタル時はパスポートのデポジット必要。
とにかく気を付けて帰ってきてねとChekeさんに見送られ、旅が始まった。この旅ではできる限り西を目指すというかつてない程ふんわりした旅程である。ちなみに以下が今回の足跡だ。
まずは近くのスーパーで基本的な買い出し。もう走り出してしまうとこれほど大規模な商業施設には巡り合えないので必要なものはこういうところで調達しておくと良い。水・非常食・カップ麺・ビール等を買い込んだ。借りたパニアのお陰で食料も楽々入って良かった。
買い出しが済んだら後はひたすら西を目指して走り続ける。初めての左車線。初めて扱うバイク。見知らぬ道。何もかも新鮮で高揚感が半端じゃない。UB郊外はまだ小規模の街が並んでいたが20kmも走るとすぐに草原に景色が変わった。
道行く車は約100km/h程でビュンビュン流れている。ほぼ高速道路状態である。今回の相棒のShineray200は200ccあるのだがブロックタイヤであること、5速までしかないので高速巡行はかなり厳しいものがあり、約75~80km/hで流すのが一番心地良かった。一応Shineray200でも100km/hは辛うじて出たがかなり不安定になるのでオススメしない。
そのため後続から車が来たらなるべく右ウインカーを出して先を譲るようにして走ることにした。
さてモンゴルに来て真っ先に感じたのは「飯にありつく難易度の高さ」である。もちろん街まで走れば飯屋や商店くらいあるので何かしら食べることはできる。が、都合よくお昼時、夕方に街を通過できるとは限らない。基本道は草原をまっすぐにぶち抜いているだけであり、建屋すらない。
そのため飯時に近い時間なら目に入った飯屋には躊躇なくピットインする必要がある。
西へ進むに連れて車通りは次第に少なくなってきた。ずっとアスファルトを走っているだけでは飽きてくるのでたまに道路沿いの良さげな所でダート遊びをする。特に誰の所有地を示す柵があるわけではない。道なき道を自由に走れてしまう楽しさといったら!こんな体験は間違いなく日本ではできない。
北海道ツーリングをしていた時は何もないまっすぐな道を走って北の大地を走っていると言っていた自分が恥ずかしい。今こそ大地を走っている。この事実がただただ気持ちよかった。
陽が傾き始めたタイミングでちょうど良く小さな街を通過。給油と早めの夕食を取ることにした。街頭もないし危ないのでバイクツーリングでは夜間走行は基本しない方針だ。
モンゴル語はロシア系のキリル文字のため、全く解読不能。地方に出ると英語もほぼ通じないのでジェスチャーとGoogle翻訳でどうにか乗り切る。
夕食後は野営地探しだ。どこでもテントは張れてしまうが安全面を考慮して道なき草原を2kmほど走った丘の中腹に幕営することにした。周囲にゲルもないので迷惑もかからないだろう。しかしこういった草原は割とどこにでも家畜の古い糞が残っており人の営みの片鱗も感じることができた。
一時間ほどまどろんでいると日没。UBで買った酒を煽りながら滞在初日が終わった。興奮しっぱなしだったのでとても疲れた。
終わり
この記事が良ければポチッといいねを押して頂けるとブログ運営の励みになります!!