【知床半島一周】4日目~満身創痍!相泊にゴール~(4days)

2021.8.4~7

概要

知床半島一周最終日.相変わらず今日も晴天.羅臼側の海岸はウトロ側と違って歩きやすい.その情報頼みで知床岬先端近くのアカイワから一気に相泊まで歩く.ようやく慣れてきたような気もする知床での厳しい環境も最後となると,どことなく寂しさすら感じてしまった.しかし体の節々は限界に近く,予備日を使ってもう一泊するのは辛いので,気合で歩き,夕方に堂々のゴールを果たした.

距離  :18.2km

行動時間:11h31min

合計距離: 71364 m
最高点の標高: 349 m
最低点の標高: -8 m
累積標高(上り): 2143 m
累積標高(下り): -2383 m
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詳細

名残惜しい泳ぎ区間

何だかんだあった知床半島一周も最終日.今日は長丁場の行程も踏まえていつもより早く起床(たまたま起きれただけ?!).アカイワから相泊までは20km近くあると予想され,いわゆる羅臼側の難所がどれくらい難所なのかで今日ゴールできるかどうかにかかっている.食糧的にも今日中にゴールしないと私は残りを溶けてドロドロになたブラックサンダーのみで凌がねばならず何としても今日中のゴールを目指したい.

まず待ち受けるはカブト岩.本来ここは100mの崖を高巻きで通過するらしい.確かに遠目にうっすら踏み跡があるのが分かる.

kyoニキ「あれ登りたくないな~」

私「それな!!多分登って降りてしてたら何だかんだで一時間はかかりそう.」

満場一致で泳ぎで突破することに(笑).

三角形のカブト岩△

カブト岩での泳ぎは20m程.(地形的に?)かなり波が高く,海自体は全体的に相当穏やかな日ではあったが50~70cm程度うねっていてかなり危なかった.そこで念のため最後にザイルを出して確保しながら渡ることにした.その他の箇所は朝一で最大干潮に近いこともあってか,へつりで突破できた.(kyoニキは落ちるのが嫌で何度か入水していたが…)

赤色が泳いだ場所

カブト岩はおおよそ30分程で通過.かなり時間短縮になったのではないかと思う.さらに有難いことに羅臼側の石浜がかなり歩きやすい.番屋の近くに至っては重機で固くしまった砂利道といった具合.本当に同じ知床の浜なのかと驚いた.羅臼側は番屋が多い点でもやはり歩きやすさにかなり違いが出るらしい.

四角柱の念仏岩.

次の難所は念仏岩.本来ここも高巻きでの通過だがやはり次も泳ぎで突破することに.事前の下調べによると海に入ってがっつり泳ぐのは念仏岩まで.何やら寂しいような物足りないような気さえしてしまった.知床ラストスイムは10mのへつり泳ぎであっという間に終了.他は岩礁歩きだけであった.

手前に念仏岩.奥にカブト岩

羅臼側の難所は難所じゃない?

泳ぎ区間も終わったためここで泳ぎ装備を解除し,半袖短パンに.時間も出発してから2時間も経っておらず,かなりいいペースで歩けている.ようやく今日中のゴールが現実味を帯びてきて一同沸き立つ.

さらに釣りの名所で有名な滝の下の番屋群を抜けていく.この番屋の周辺は男滝と女滝が流れ,知床観光,釣り人にとって有名な場所らしく朝からカラフトマスを狙った釣り人たちがいっぱいいた.(しかし釣れてはいなかった模様)

ぐちゃぐちゃになった草もちを食う.
メオトタップ川の女滝
メオトタキ川の男滝

ここからは難所らしい難所はほとんどなくテンポ良く浜歩きを楽しむ.4日目も快晴で朝からジリジリと暑かった.

滝川の突端は岩の間を抜けていく.(8:40)
朝から色んな場所でコンブ漁に勤しむ漁船も.
岩礁帯も多く,浜に転がる大岩を避けるようにして歩く.(9:00)
近藤ヶ淵付近.いまいち何が難所か分からなかったが,軽くへつって突破する箇所はあった.(10:00)
ペキンの鼻は高巻き.20mくらい登ってすぐに浜へ.道も明瞭で特に危険もなく.
ペキンの鼻からペキン川とその先にメガネ岩等の岩区間が見える.

一旦ペキン川で給水.ここでずっとザックに外付けしていた浮き輪をへこまして収納することにした.知床にもまれた浮き輪は流石にどこかしらで擦って穴を開けたのかややしぼんでいた.お役目ごくろうさん!!(その後,用済みの浮き輪はセコマのゴミ箱に吸い込まれていった…)

ペキン川.

基本濡れないように歩くより入水して大岩をパスした方が速くて楽なのでみんなも臆せず海に入ろう.

船泊の浜を越えると後は畳みかけるように羅臼側の難所が畳みかけるようにやってくる.

メガネ岩→剣岩→モイレウシの高巻き→タケノコ岩の巨岩帯といった感じだ.

メガネ岩はぽっかりあいた洞窟を通って楽々通過.(11:25)
剣岩もしっかり干潮で楽々通過.(11:40)

聞いていたモイレウシの高巻きは北側を支点にフィックスロープがかけてあって南側の崖まで垂れていた.南側は傾斜がキツイものの山に日常的に入る人であれば特に問題ないはず.

この断崖が続く区間で我々が一番時間がかかって鬱陶しいなと感じたのはタケノコ岩周辺の巨岩帯エリアである.巨岩帯区間はモイレウシの高巻きが終わるやいなや始まり,化石浜まで永遠と続く.アップダウンがあって崩れやすい岩なのでルートファインディングに時間もかかりかなり集中力が削がれてしまった.

軍手着用を推奨(笑).
タケノコ岩(12:45)
巨岩帯区間の終盤.巨岩帯に辟易しているkyoニキ(笑).

そしてようやく化石浜に到着.この1km程続く巨岩帯区間はに1時間ちょっとかかってげっそり.

ちなみにこの時期化石浜にはヒグマの出没情報が出ていたが8/7にはすでにそのような動物の死体は見つからず特に問題なく通過できた.というか2日目のマムシの川以来ヒグマには遭遇することもなかったのは行程的に恵まれていたなと思う(終盤にはもはや遠目に見たいと思うようになっていたが…).さらに羅臼側はヒグマの糞も少なかった.

化石浜.(13:40)

帰ってきてルサフィールドハウスで話を聞くと鯨類の死体が漂着し,1ヶ月近くヒグマが浜でウロチョロしていたこともありこういうイレギュラーなケースにも対応が迫られるのは知床ならではだなぁと.ウトロ側に関しては入域者が少なくそもそも情報が入ってこないため計画される方は念頭に…

トッカリ瀬を通過する時間帯も干潮で無事にひょいひょいとへつって通過.へつりに関しても羅臼側の方が簡単な局面が多かった印象.しかしここも荒れると通過できないだろうし,舐めた姿勢だけは取らないようにしたい(自戒の意を込めて).

トッカリ瀬では今回初の海岸トレッカ―と遭遇.どうやら2泊3日の日程で知床岬を相泊からピストンで,今はその帰りだと言う.

トッカリ瀬(14:20)

集中力がプツプツ切れたラストスパート

トッカリ瀬を過ぎるともう身構えるような難所もなくラストは長い浜歩きを耐え抜くだけとなった.給水ポイントはこのウナキベツ川を過ぎるとしばらくない.暑かった日差しが段々西側に傾き,陰が多くなってきたのが唯一の救いだ.

ウナキベツ川(15:00)

観音岩の高巻きは30m程.北側も南側もフィックスロープがかけてあって安心(諸説あり).泳ぎ装備を解除していたから我々は巻いたものの,ここも恐らく泳ぎかへつりでも突破はできるだろう.

高巻きのてっぺんには観音様と環境省の設置した入域者カウンターがあった.(15:10)

そして始まる最強に長い浜,崩浜.この写真から見える範囲は全部歩いてさらに裏側もあるという視覚的に辛い浜でした.足元だけ見て,ゴールはもちょい…ゴールはもうちょい…と亡者のようにひたすら歩く.

根室海峡の奥には国後島が見える.

番屋が見えてくるともう着いたも同然.どこの番屋も昆布干しでフル稼働.浜にはカラフトマス狙いの釣り人も.足や肩の痛みに耐えるのももうすぐ終わり…と思うと俄然頑張れた.

そして時刻は16:30.やりました!!4日前に来た相泊にようやくゴール!!この時は嬉しさよりももう歩かなくていいという解放感.解放感のあまりGoProでの動画を撮り忘れたのは痛恨のミスでした(笑).

ゴール地点では知床財団の方が相泊より先へ行ってきた人への聞き取り調査していてこれまでの経緯を話したり,豆知識を教えてもらったりと.さらに潮まみれになった道具は側を流れる相泊川で洗うといいよとのことで,暗くなる直前までずっと道具の片付けに勤しんでゆっくりする時間もあまりなく.

ようやく落ち着けたのは羅臼のセコマで買い出しして道の駅で.クラシックで乾杯し,速攻でまた寝てしまったのでした.

終わり

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