【北アルプス】蓮華大沢右俣&マヤクボ沢

目次

概要

2022.5.6(金)

GW本命に据えていた黒部源流に籠る3日間の山行が終わって疲れも取れぬまま向かったのは扇沢.計画では蓮華岳に登って蓮華大沢を滑るという.ケルカス氏から休脚日と聞いていたが何かおかしい(笑).さらに追い打ちとして扇沢は車を止められないかもしれないということもあり車中泊を敢行.睡眠不足&疲れの取れぬまま挑む形となった.いわゆるアクティブレストというやつか!”チャンスはモノにすべし”という信条があるのでカラ元気で行きましょう.

ここ数日下界では30℃近い気温だったらしく雪もかなり溶けてしまい,トレランシューズでのスタート.雪は1540m地点の橋の所から出てきてそこでようやくブーツに換装.それなりに人が入ったのか針ノ木雪渓へは極太スキートレースが残っており迷うこともなくひたすら追いかける.大沢出合の堰堤を過ぎると目の前には針ノ木雪渓がドーンと広がる!これは圧巻ですわ.けど大雪渓なんかに比べるとちょっと小さいか?三方崩山の弓ヶ洞谷でも張り合えるレベルかもしれない.朝のうちはグズッた雪が固まったガタガタバーンだけどこれがいい感じに緩む頃には上に登っておきたい.疲れた体に鞭打って必死に直登をキめる.休まず登っていると気付けばマヤクボ沢の出合まで登ってしまったのだがまだ雪が緩む気配はない.ムム…
ケルカス氏:「時間潰しにマヤクボ沢の味見してから蓮華岳に行こう.」
何だかんだ朝起きたてはしんどかったけど動き始めると妙に調子も良くなってきたので快諾し,急遽進路変更となった.

途中でハイマツが顔を出していたので一部シートラで突破してマヤクボ沢カール下部に出ると再びシール.ここ最近G3のシールの調子が悪く全くグルーが効いていない…もうG3のシールは買わないっす.Voileのストラップで真ん中を固定すると一応歩けたのでこれで針ノ木岳とスバリ岳のコルまで乗り上げた.ここから針ノ木岳へは地味に時間も食いそうなのでパス.滑りを楽しむことにした.滑り出すと中々良いザラメ.けどもう緩んできたか…まだ9時だぜ?

ある程度滑って針ノ木峠への登り返しはアイゼンを装着してシートラで.この登りがけっこう辛かった.峠に着いてもまだ蓮華岳までは300mUP近くあるらしい.もうひと頑張りです.ただ少し登ると夏道が出ていたのでそこでアイゼンも外してブーツで岩稜を歩いて行く.蓮華岳へは意外と遠いけど今日は泊装備でもないので足は前に出てくる.針ノ木峠から1時間くらいでピークに到着した.

蓮華大沢は上部こそメローな感じだけど途中からは下までストーンと一直線に落ちる.雪崩が起きればひとたまりもない.稜線直下の雪はいい感じに緩んで滑り時だった.頂きます!次第に斜度がきつくなってきた辺りからいつぞやの点発生雪崩がそこら中に.雪も標高が低くなってもっさりしてきた.けれどいつぞやに雪崩れた後の走路だけは良い感じのザラメ!狭いけど小回りで楽しい滑走ができた.沢のボトムはスノーボールが量産されるような重雪とストップスノー.足が爆発しそうになりながらも滑走は終了!標高差1000mクラスの沢は雪質がどうであれ達成感と満足感がすごい.今日も大満足な一日となった.

下山後は黒部観光ホテル(850円)とお蕎麦屋さんの高瀬川で高瀬川御前(1680円)で豪遊しましたとさ.

5:10 扇沢
6:15 大沢出合
7:15 マヤクボ沢出合
8:30 コル
8:45 マヤクボ沢出合
9:15 針ノ木峠
10:25蓮華岳
11:10大沢出合
11:50扇沢

ガッツギア×2
草もち×1
ねり梅
ナッツ少々
水750ml

詳細

トレランシューズをデポ.濡れないように木に括り付ける.
極太のトレースあります.GWはすごい人だったのだろう.
ほどなく大沢出合.ここから蓮華岳と大沢右俣が一望できた.左俣はどうなってるのかな?
針ノ木雪渓末端.ここからは我慢の登り.まだ朝でカチカチだけど日射が入るとすぐに緩むだろう.
振り返ると頑張りが分かって楽しい.爺ヶ岳方面もばっちり見えてる.
マヤクボ沢出合から急遽針ノ木岳方面へ.ここから結構斜度も急になる.ジグを切りながら登って行く.
途中からハイマツに行く手を阻まれシートラ.下から見たらクライマーズライト側は雪が繋がっていたのでそっちから行けば良かったかも?
マヤクボ沢カールの下に出た.一番斜度の緩い針ノ木岳とスバリ岳の間のコルを目指す.
コルに乗り上げた.ここから針ノ木岳は意外と遠い.今回は雪の緩み的にパスして蓮華岳に向かおう.
黒部湖と立山もお迎えしてくれた.実はまだ立山-剱岳方面は未訪問なのよねぇ.
シールオフしてマヤクボ沢をドロップ!いい感じのザラメがありました.
しかし既に下の方は重たくなり始めている.緩んでからの賞味期限が短すぎるのでは?
滑りもそこそこに針ノ木峠へ登り返す.雪は緩んでノーアイゼンでも行けるかもだけど怖いので履きます.
針ノ木峠までの登りがきつかった.
失った塩分はねり梅で補給しましょう.
蓮華岳への稜線は大部分が夏道.シートラ&ブーツで岩場を歩くと地味に時間がかかります.
山スキーはピークに行ってこそ.トータルで見るとピークを踏むことで山行が綺麗に完結すると思ってる.
ドロップは山頂から少し下った稜線から.最初は緩いけどどんどん細く急になる模様.
上の方は良い雪.どんどん落ちていく.
途中からいつぞやのデブリまみれのバーンに.すでに雪崩れた走路は比較的安心&ザラメなので楽しい.
中間からボトムはどうしようもなくグズッた重雪とストップ.一ターン毎に膝が爆発しそうになる.
途中で右俣と左俣が合流.一般には右俣が滑られるようだ.その後は自動運転で下山!
高瀬川御前は1680円と高給だけど大満足.お蕎麦の腹持ちが良いというのは初めて知ったかも.
テラス席から見える蓮華岳と鯉のぼりが良かった.

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終わり