ツェンケル温泉へ
2024.8.13
雨予報のモンゴル.バイクツーリングにおいて雨は死刑宣告とほぼ同じである.ましてやここはモンゴル.逃げも隠れもする場所がない.散々雨予報のモンゴルで何をするか迷ったあげく草原に湧くというツェンケル温泉を目指すことにした.小雨がパラパラと降る中ダートを転がす.

温泉までは普通のダートが続くのかと思っていたが小川で道が分断されている.否.よくよく小川の先を見ると道が続いているではないか.噂に聞いていた渡河をする時は突然やってきた.一旦バイクを止めて渡れそうな場所を右往左往するもかなり水深は深い.深いところで40cmはあるだろう.マフラーよりも深いのでエンストすればThe End.である.あたふたしていると近くにいた現地民がこっちを渡れ!とゼスチャーで導いてくれる.
さあ腹はくくった.1速~2速で突入!ガタガタの川床を確かにバイクが進んでいく.俺は今小川を渡っている!!雨対策に履いていた短い長靴は完全に水没.かなり危ない場面もあったがどうにか渡りきることができた.地元民へお礼を言ってまた先へ進む.


草原のダートを進んでいると突然集落が見えてきた.野営地から大した距離は進んでいないのだが,とてつもなく遠い場所のように感じた.基本ゲルしか見えないモンゴルで建物が見えると果てしない安堵感に襲われる.

温泉宿は集落内にいくつかあるのだが,歩き方に掲載されていたKhangi Resortへ.渇望していた久々の温泉だったが実態は温泉というより温水プールに近い.温度は39℃くらいだろう.思っていたものとは違ったが久々に一息できて良かった.

雨次第ではツェンケル温泉で投宿しようと思っていたが,一度温泉に入ると満足してしまった.あまりクオリティの高くない温泉宿にいてもこれ以上得られるものはないだろう.相変わらず小雨がぽつぽつと降ったり止んだりと忙しい天気だが先へ進むことにした.


念願のゲル泊
どうにか濡れ鼠になりながら,ツェツェルレグ近くのツーリストキャンプに到着した.一度,まともな雨を凌げる宿?というかゲルに泊まって体制を整えたい.敷地に入って受付に行くが英語があまり通じず宿のシステムもイマイチ分からない.とりあえずゲルには泊まれるらしく,一張りのゲルに案内された.

ゲルは想像以上に大きかったが,中にはベッド4台とストーブが置いてあるだけでかなり質素な造り.一応電源もあるが,どうやら夕方~就寝前の発電機の稼働している時間帯しか使えないらしい.無念.


ツーリストキャンプは複数の家族の共同経営?のようでそこで暮らす現地の子供たちもたくさんいた.雨が止むやいなや,子供たちは外へ飛び出して相撲(こちらではブフというらしい)をしたり走り回ったりしていて見ていて微笑ましい.何なら何人かと組合もして私も遊んだ(笑).

また,以前海外旅で多少の手土産を持っていると喜ばれるのを学んでいたので子供用に持ってきていた風船を渡してあげた.こちらでは風船とて貴重品なのか,我先に欲しい!欲しい!とせがまれた.かなり楽しんでもらえたようで,無駄にならずに済んで良かった.

晩飯も食べれるかリクエストしたところ,どうやら作ってくれるらしい.ゲルではなく普通の家の中に案内され馬乳酒を振舞ってもらえた!!味は酸味の強い飲むヨーグルトに近いだろうか.馬乳酒とはいえ,アルコールはほぼ入っておらず想像以上に飲みやすい.馬乳酒なんてどこでどう注文すれば良いか分からなかったので今回飲めて超ラッキーだった.少年曰く,現地ではアイラグというらしい.
その後,夕食にはおばあちゃんの作った焼きそば?を振舞ってもらえたが,やけに大量にあるし,そこまで美味しくないしで完食するのは中々の戦いだった(笑).


終わり
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