【レビュー】グラナイトパック40で行くテント泊山行【mont-bell】

登山用のバックパックで一番激戦区なのが30~40Lの容量のクラス.小屋泊~テント泊まで幅広く対応する万能選手が多い.今回はその中でも国産モンベルの「グラナイトパック40」で何度かテント泊を行った為気付いた点等レビューしようと思う.

スペックと各部詳細

スペック

モンベル公式HPより引用
モンベル公式HPより引用

・カラー:2022年は2色展開
・容量:40L(別売りトップリッド使用で+4L)
・重量:1170g(別売りトップリッド使用で+170g)
・価格:18260円(税込み)
    別売りトップリッドは3850円(税込み)

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各部詳細

正面から見ていこう.ピッケルホルダーが2箇所.そして小物が入るポケットが1つ付いている.このポケットはテント泊等で荷物がパンパンだとあまり容量が入らないし,防水仕様にはなっていないので注意.

左右にサイドストラップが2箇所ずつ,そしてテントポールやストック等の長物を受ける用のポケットがある.

背面のパッドは必要最低限.ゴテゴテしたパッドは重いし,水分を吸うしあまり良いイメージがない.これぐらいが丁度良い.

チェストサポートは上下に自由に調整できる.そしてハイドレーションのホースを止めるプラ製アタッチメントもある.

ウエストベルトはシンプルな造りだが,正面のポケットよりもウエストベルトにポケットを付けて欲しかった.

軽量なアルミ製のフレームも入っているので激しい動きをしても追従してくれる.このサイズ感のザックにはやはりフレームが欲しくなる.

フレームは専用スペースに収納する.

ハイドレーションを使用する場合はフレーム上部に付いた赤いループに引っ掛け,その穴からホースを外に出す.

付属のアクアバリアサックはいわゆる普通の防水スタッフバック.取っ手は付いているが特に使ったことはない.これをそのまま本体に入れて使用する.

アクアバリアサック内部にもポケット.鍵や財布等の山で使わない貴重品はここに入れるといいだろう.ただし鍵を生身のまま入れると破れる可能性もあるので注意.

ザック本体とアクアバリアサックはマジックテープで引っ付けた上で1回内側に巻き込む用に取り付ける.その為ハイドレーションの扱いは非常にめんどくさい仕様となっている.通常ただの一気室のザックとして使うのでアクアバリアサックを付け外しする機会はほとんどないだろう.

荷室はロールアップ式.ここを2回くらい巻き込むことで防水性を担保している.荷物が多いとバックルは使えても巻いて気密性を確保できない場合もある.容量オーバーに対してほとんど自由がないので荷物が増える可能性のある場合は注意したい.

別売りのトップリッドは引っ掛けて取り付ける.

実質的にグラナイトパックはこのトップリッドありきで使うのがオススメだ.ここに行動食とカッパを入れれば特に内部にアクセスすることはない.

トップリッド反対側には小さいポケットも.私はここにヘッドライトと日焼け止め,ココヘリを入れている.トップリッド本体をウエストポーチとしても使えるが,私はそういう使い方はしたことがない.ベルトが鬱陶しいので切ってしまうことも検討している.

使用感

背負い心地

背負い心地はフレームも入っているお陰でかなりパリッとした感じ.シンプルな一気室構造のザックだけど荷崩れもしにくく非常に快適だ.背面のパッドやヒップベルトも必要最低限の厚さで最高.あまりにもゴテゴテした分厚いサポートがあるとその分ザックも重くなるのでグラナイトパック40くらいが個人的に好みだ.ザックの自重で2~3kgもあるものは重すぎて使う気になれない.

雲ノ平にて(7月)
1泊2日テント泊 三俣蓮華岳にて(10月)

一気室に関して

グラナイトパックは余分なポケットをなくし一気室とすることで比較的軽量なザックとなっている.しかしポケットや仕切り等の内部収納が充実した方が好みな方が多いのもまた事実.確かに色々ポケットがあった方が便利なことは往々にしてあるが,パッキングに慣れてしまえば一気室は非常に使いやすい.テント泊でいくら荷物が多くても,行動中に荷物を降ろして出し入れするものは考えてみればそう多くない.一気室が不安ならサコッシュやウエストポーチを導入してみるという手もある.

2泊3日テント泊 不帰ノ嶮にて(8月)

「濡れ」に対しては?

雨に対しては内部のアクアバリアサックがあるお陰でザックカバーは必要ない.高い防水性があるので急に土砂降りの雨が降っても安心感がある.全身ずぶ濡れに濡れても内部の荷物はパリッと乾いていて安心したことが何度かあった.

一方で弱点もある.

それは内部への浸水を許すと逆に荷物がしっかり濡れてしまうことだ.初期の頃は問題ないがこのように穴が開いてしまうとそこから水の侵入してしまい,アクアバリアサック内で水たまりが出来ていたことがあった.テントポールやスコップ等,尖ったものを収納する際は留意しておこう.

さらにテント泊の場合,結露でテントが濡れてしまうことも多い.その場合,弊害としてアクアバリアサックがある為ザック内で乾く余地がないということ.果てには寝袋等他の荷物に影響すら与えてしまう可能性もある.場合によっちゃこのアクアバリアサックを取り外して使うのも一つの手だと思う.どうしても濡らしたくない荷物だけ別の防水スタッフバック等でガードすればさして不満もないだろう.

その他,シームテープも一つの懸念事項だ.購入して間もない頃は問題ないが,遅かれ早かれこういうシームテープは年月と共に剝離が進行する.そうすると縫い目から水の侵入に繋がることは想像に難くない.

内部のアクアバリアサックがモンベルの修理対応で新しいものに交換できるかどうかは個人的に気になるポイントだ.

拡張性

バックパックの容量は何だかんだカタログで示された以上に入ることが多い.しかしながらこのグラナイトパックは開閉が布を巻き込んで閉じるロールアップ式となっている為容量はカタログ通りの40Lしか入らない.とはいえ一応トップリッドを購入するとトップリッドと本体で挟み込むような使い方はできる.(固定は工夫する必要がある.)

一方で外付けは必要最低限のながら色々なものを取り付けられるようになっている.ワカン,ピッケル,ヘルメットくらいならお手の物だ.

1泊2日テント泊 弓折岳にて(10月)
1泊2日テント泊 塩見岳にて(12月)

積雪期テント泊装備を入れてみる

では実際にグラナイトパック40にどれだけ荷物が入るか確認していこう.実際に12月の塩見岳へ1泊2日のテント泊で行った際の装備を公開する.テントはステラリッジの3型,寝袋はダウンハガー800#3とシュラフカバーだ.

続いて衣類.基本的に常に身に付けているものがほとんど.アプローチの林道ではハードシェルは暑いのでトップリッドと本体の間に挟み込む形で歩いた.積雪期装備を入れると予備の着替え等を入れる余地はほとんどなくなってしまう点は注意したい.

最後に食食糧と水.

これらをパッキングするとこんな感じ.ピッケル,ヘルメット,三脚,銀マット,ワカンは外付け.もうかなりキチキチ.食糧の容量を考えると2泊3日くらいが限度だと思う.

もちろんグリーンシーズンのテント泊なら装備も少なくて40+4Lで全く問題ないなので安心して欲しい.

まとめ

一気室のザックは昔から存在したがそこに防水の内張りを搭載し,ロールアップで開閉するものは中々斬新だと思った.一気室故に軽量で構成部品も少なく恐らく耐久性も高いだろう.しかしながら,内張りのアクアバリアサックにはまだまだ改良の余地があるとも思う.これが別オプションで取り換えられるなら「買い」だ.ザックは人それぞれ微妙にニーズが違うだけに難しいし買って背負ってみないと分からないことも多い.まだまだ私の理想のザックの探求は続く…

1泊2日テント泊 空木岳にて(5月)
1泊2日避難小屋泊 小河内岳にて(11月) 

終わり

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