【レビュー】アクティックコア~ヘッドライトは充電式の時代か~【PETZL】

今回はヘッドライトの紹介をしようと思う.一口にヘッドライトと言っても商品は多岐に渡り,その性能も様々.中華ヘッドライトなんかはべらぼうに明るくて安いものも多く存在するが,私は品質が保証されていないようなものは山で使う勇気がない.使えないヘッドライトは比喩なしに山では死が近づくと思っている.

今回ヘッドライトを新たに購入しようと思ったのは今まで使っていたペツルのティカの調子が知床半島に行って以来調子が悪くなってしまったためだ.海を泳ぐ際に防水対策は念入りにしていたが,ジップロックでは対策が絶妙に甘く軽く水没し,電池を入れ電源を入れても安定して光らなくなってしまった.これは問答無用で買い替えである.コスパ良くバランスのとれた良いヘッドライトだった.

知床半島一周の記事はこちら

同じものを購入しても良かったが,最近はブラックスタートでいきなり藪漕ぎしながらのルートファインディングや闇の中走ったりすることもあったりするので,より明るく最大450㏐を誇るペツルのアクティックコアを購入することにした.

スピード域が上がると歩きよりも遠くの状況を判断する必要があるのでより明るいライトが必要となる.
ダイヤモンドトレイルにて(9月)

特徴

重量

やはり山に持ち込む道具は軽いのが一番.私は極端なUL大好きマンでもないが道具を購入する際にはどんなものでもここは外せない評価ポイントとして見ている.

アクティックコアは電池抜きで実測57.5gである.付属のバッテリーを合わせて約80g.先代のティカと今回のアクティックコアは大して重さが変わらないのに性能がアップしているのは評価したい.

充電池抜き
電池抜き

充電池コア

なんと言ってもアクティックコアの特徴はその名の通り充電池のコアが付属していることだろう.このコアは別売りで購入し,元来アルカリ電池式のヘッドライトを充電できるようにできるという優れものであるがなんせ単品で買うにはちぃーーと高い.しかしアクティックコアの付属として購入することで少し割安に手に入れることができるのだ.

充電はマイクロUSBのtypeBで充電することができる.しかし個人的には昨今のスマホがtypeCに移行しているのでここはtypeCであって欲しかった.持ち歩くコード類はやはり統一したいところ.

充電が未完了の場合は赤色
充電が完了すると緑のLEDが点灯する.

ヘッドライトを充電式で使えるようになったことでかなり大きいメリットがアルカリ乾電池の管理から解放されたことだ.これからは考えなしにフル充電のライトを使えるというのは素晴らしい.一方でアルカリ乾電池の場合どこにでも売っているという圧倒的なメリットもあるが,アクティックコアその汎用性の高さからアルカリ乾電池にも対応しているのでこれも嬉しいポイントだ.

これならメインに充電池のコア,予備にアルカリ乾電池という二段構えで山に挑めるので毎回中途半端に使ったアルカリ乾電池が生まれることはない.

ちなみにコアはフル充電で実測4.17V

そもそもエネループだとかの充電池を使えばいいという話もあるかもしれないが,あれはニッケル水素電池で低温に強いコア(リチウムイオン電池)に山では軍配が上がるということで…(笑)

明るさ

正直本題とも言える評価ポイントだが,これについてはマニアの方々が電池と充電池を入れた際のランタイムの違いやLEDの色,その他諸々色々レビューしているので私は割愛させてもらおうと思う.

公式HPより引用

山ではマラソン選手のように長時間ライトが駆動することが重要でスプリンターのような感じに瞬間的な明るさを放ってすぐに果ててしまうようなものは必要ない.そういう意味でアクティックコアは絶妙なバランスを取れていると思う.ルートファインディングの際には最大出力(450㏐)で遠くまで見渡し,トレースを辿れる登山道なんかだと中間の出力(100㏐)で対応する.実際に藪のルートファインディングでアクティックコアを試してみると今までのティカの最大出力(300㏐)にはなかった安心感があった.

ロードバイクのダウンヒルなんかだと私は800㏐のライトを使ったりしているがルートファインディングする分にはこれくらいが良い塩梅だと思う.実際ペツルのフラグシップ,スイフトRLも最大900㏐らしいが用途としてはMTBやスキー,トレラン等のスピード域が桁違いに速いアクティビティに特化させた製品であることからも裏付けできるだろう.

藪×雪のルートファインディングを強いられる
鷲羽岳にて(10月)

追記(2021.11.22)

先日朝の3時から高島トレイルの朽木の山々へ行ったのでヘッドライトのテストも兼ねて最大出力でつけっぱなしにしてみたところ,カタログ通りちょっきり2時間持った.その後はプッツリ暗くなったのでつけっぱなしには注意したいところ.最大出力で長く使いたい時は予備のコアとバッテリーがあれば安心かもしれん.

フラッシュ使わずにこの明るさ.

残念なポイント

性能的に大きな欠点はないのだがティカに比べると細かい残念なポイントもいくつかある.

・バンド部の笛の省略化

・LED周りの蓄光リングの省略化

・ケーシング(外側のプラスチック)が安っぽい

・電池BOXにゴムパッキンを入れて欲しい

ティカに比べるとアクティックコアは性能こそ上がったものの恐らく軽量化を意図してこれらの機能をそぎ落としたのだと思われる.特に蓄光リングなんかは意外と便利だっただけにちょっと残念である.

まとめ

全体として非常によくまとまったヘッドライトであると感じた.値段は高いものの自信をもってオススメできる一品.

残るは耐久性であるがこればっかりは使ってみないと分からない.防水性能はIPX4を謳っているが電池BOXにはゴムパッキンがなくプラスチックのカバーで覆われているだけなので少々不安も残る.今まで使っていた先代のティカも同じような構造でかなり適当に扱い3年程もったので,まあ山での通常に使う分には大丈夫だとは思う.(致命傷を与えたのは先述の通り海での防水対策の甘さ故の水没)

終わり