【白山】白山東面台地~すべすべの転法輪谷を滑走~

目次

概要

2021.4.24(土)

4月ももう終盤.ただでさえ雪のないシーズンでもはや満足に滑れる場所がほとんどない.となると残雪豊富で滑りたくて仕方がない白山に行かねばならぬ.白峰の風嵐ゲートからの登頂も考えたが何か変化が欲しい.
岐阜県側の平瀬から登ろう!!
白山の東面台地は山スキーヤーなら誰もが唸る垂涎の斜面が広がっているとの情報を得てからというもの山行前の一週間はソワソワしていた.

季節外れの台風でイマイチ決定打にかける天気予報で高曇りに終始するかと思っていたが,予報とは打って変わり春らしい良い天気の中,極上ザラメの谷を滑ることができ非常に満足感の高い山行となった.しかし筋肉痛にこそならなかったが後の疲労は相当なものだった(笑)

合計距離: 37967 m
最高点の標高: 2695 m
最低点の標高: 640 m
累積標高(上り): 3511 m
累積標高(下り): -3516 m

詳細

平瀬ゲート→大白川登山口

今回の山行は2月末にお世話になったケルカス氏がパートナー.有難いことに家まで迎えに来ていただいた.平瀬で3時間くらい仮眠して3時に起きて10時くらいに山頂に着けたらなぁというほんわりした計画を話しながら現地へ.

汚ぇ積み込みだぁ

しかし早々に事件が発生!!
荘川のICを降りて平瀬に向かおうとするも夜間工事の通行止めを食らってしまった.
………
完全にしてやられた!!
仕方がないので再び高速に乗って白川郷まで遠回りして現地に向かうことに.
時刻は24:12.

う…睡眠時間が…

90分だけ仮眠をして3時に起床.爆速でスーパーの弁当を食って出撃.寝ていた体に鞭打ってヒルクライムが始まる.13kmで600mUPなので勾配は緩く気は楽.しかし如何せん板とブーツのせいで背筋がヒィヒィ鳴き声をあげていて可哀想だった(笑)

みぞけんのロード.微妙なマウントでハンドルの切り角が浅いとのこと(笑)

スタートから74分で大白川の登山口に到着.先週のレポではゴール地点3km手前までは残雪が除雪されずにいたそうだが1週間経って除雪も完了したらしく,路面は始終ドライで走りやすかった.山間を縫って徐々に標高を上げる雰囲気は南アの島倉林道っぽさがあって良かった.

ロードはフェンスに地球ロックした.

東面台地を経て御前峰へ

ついこないだ買ったキングピンがオランダから届いて私の山スキー環境が構築されつつあるが今は我慢の時.今回もやはりシートラである(笑).ロードで汗びっしゃりになってしまい,止まっていると寒かったので準備が出来次第クライムオン.藪の斜面を駆けあがる.

過積載のザックが可哀想.

今回は取り付きがいやらしく序盤はこのザマである.私のブーツ付きのシートラザックでは上下だけでなく横幅もでかすぎて毎回引っかかって難儀した.

幸いなことに藪の区間は登り始めて標高差50mで終了.東面台地の取り付き地点(標高1300m)からは雪だったのでホッとした.

予定通り藪をやり過ごした場所で日の出を迎える.

この時期,雪は融解凍結のサイクル.フルシートラの私は雪が固いうちに如何に標高を上げるかが肝になる.みぞけんさんはシートラを解いてスキーを履き,ガシガシ登るのに食らいつく.しかし私は山行スタイルの特性上写真も撮ってばかりなので追いつくことはない(笑)

まだアイゼンは要らいない.

序盤はかなり複雑な地形.変な地形のアップダウンに捕まらないように上手くかわしつつドンドン進む.

標高を上げるには如何様にもルート取りができるが一番楽に登れる台地上の谷地形を狙っていく.

雪面は多少凹凸があるものの,1週間前の降雪のお陰でかなりキレイ.2週間前この山域は畑の畝みたいな縦溝ばかりだったのでちょっと心配だったが杞憂に終わった.

程なくして台地の主の「コブラツリー」と対面.界隈では超有名人のYSHRさんのレポに頻繁に登場する有名な木である(笑).かなりでかくて目印にもなるので私たちもこれからもお世話になりそうだ!

標高1770m地点にて

コブラツリーを過ぎるとようやく今回の主役とご対面.猫耳の白山がようやく見えてやる気が湧いてきた.ここから標高差900m程ではあるが数字以上に厳つく見えるのもまた良い.まずは御前峰と剣ヶ峰の間のコルを目指して進んでいく.

左のピークが頂上の御前峰で右のピークが剣ヶ峰.

振り返ると季節の割に空気が澄んでいるらしく槍穂高~乗鞍岳~御嶽山の山並みがクッキリと.この辺りからアイゼンを装着.バテないようにしっかりみたらし団子3串食べた.

風もなく長袖の軽いアウター一枚で程よい気温.トラバースで斜面をいなしたり急登を登ったりと緩急が激しい地形を登っていく.

東面台地を進んで御前峰と剣ヶ峰との間のコルを目指すか室堂方面に巻くか中々決められずとりあえずコルを目指す方針で標高を上げる.どっちの方が安全か.勾配と雪崩地形とそれぞれ一長一短で難しい.

悩んだ末に室堂方面に巻いていくことに決定.ゴリゴリの雪崩地形の谷を通過するので谷に入る前に休憩しておく.

久しぶりに高カロリーのナッツ.食べ過ぎたらニキビまみれになるから避けていた.

台地から谷へトラバース気味に登って行く.さっきからずっとトラバースじみた場所ばっかり歩いていて右足の負担が半端ない.帳尻合わんて~~~

ガツンと標高を上げるからしんどくてあまり進めない.この転法輪谷も固い雪なのかと思いきや意外と柔らかく,ツボ足では一歩進むごとにちょっと埋まって大変だった.

スキーは埋まらないので裏山

谷パートが終わると残りの標高差は200m.サクッと登りたいが足が辛くてイマイチ言うことを聞かない.心は行きたいと叫ぶので仕方なく足が付き合ってあげてる感じ.

ここでの選択肢は直登して山頂に行くか巻きながら登るか.

巻きながら標高を上げていくとなんと夏道が出ていた.雪と違って歩きやすくて感動する.

ここに来ると別山がカッコよくてツイツイ何度も写真を撮ってしまう.

ラストスパートをかけて登って山頂!しっかりとお参りもできた!このために来たと言っても過言ではない(笑)

4回目の白山でした~
毎度違う表情を見せてくれるからこれからも通い続けると思う.

転法輪谷滑走

滑走は何とか山頂から.
ダラダラ山頂で小一時間いたのもあっていい感じに雪は緩んでくれた.

メインディッシュはもちろん転法輪谷.広大な地形の極上ザラメで最高に気持ちいいぃぃぃ!!

ひゃゃゃっほう!!!!

一番のりで滑れて谷にシュプールを刻み付けた.
くぅ~~~
たまらん!!

ケルカス氏も思わずこの笑顔!

今回の滑走ラインは大満足.しかし儚ぇぇぇぇぇぇ!!!

何度も振り返って噛みしめる.コブラツリー辺りからは雪も重くなり始め快適滑走タイムはここで終了~

サクッと帰りましょう!確実に帰れる来た道を戻る.以後凹凸やらストップスノーやらでまともな滑りはできず(笑)

頂上から1時間ちょっとで下山.後はダウンヒル.路面はドライとはいえ,石やら何やらが落ちてるのでロードの細いタイヤでは心もとないので慎重に.MTBも欲しいゾ!!

帰りのダウンヒルパートは30分程.パンクも怪我もなく無事下山でいい山行でした.お疲れ山!!

下山後は即温泉でしらみずの湯.ちなみに平瀬-大白川間は5月末までの冬季閉鎖とのこと.では皆さんも楽しい山スキーライフを!!ご安全に!!

終わり

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